ダンパーの減衰力とは?調整1つで乗り心地も変わっちゃう?

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おは、こんにち、こんばんは☆初めましての方は初めまして♪ちゃまです☆

 

突然ですが皆様は【減衰力】という言葉を聞いたことがありますか?

 

車のサスペンションに組み込まれているショックアブソーバー(またはダンパー)でこの減衰力を発生させることで快適な乗り心地やスポーツ走行ができるようになっています。

 

今回はそんな減衰力について解説していきます。

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減衰力とは?

 

世の中には色々な減衰力が存在しますが、車の場合は主に【ショックアブソーバー】(以下ダンパー)がその代表になります。

 

車はサスペンションがある事で段差の衝撃やカーブをスムーズに曲がることができます。

 

そのサスペンションを簡単に分解すると
• スプリング
• ダンパー
の2つの部品になります。
(これらが別々に取り付けられている車種もあります。)

 
段差等の衝撃を和らげるための部品はスプリングになりますが、ダンパーはそのスプリングの動きを制限する働きをしています。

 

 
「衝撃を和らげるならスプリングだけで良いんじゃないの?」

 

 

確かに衝撃を吸収するにはスプリングだけでも良いですが、スプリングは縮めば縮むほど伸びようとする力も大きくなります。

 
そして縮んで伸びたスプリングは、反動でまた伸びようとます。

 

これではずっとスプリングがボヨンボヨンして中々動きが収まりません。

 
そこでダンパーが活躍するのです。

 
スプリングが何回も反動で伸び縮みするのをダンパーが一回でピタッと止めてくれるのです。

 
つまりスプリングがゆっくり縮んで、ゆっくり伸びるようにしてくれているのです。

 

そのゆっくり動かす時の力を【減衰力】と言います。

 
この減衰力が無ければ車はずっとフラフラと動き続けてしまうのです。

 

 

減衰力発生の仕組み

ダンパーの中は【オイル】と【ガス】が封入されています。

 

ここでは分かりやすくするためにオイルのみ使用したダンパーで解説していきます。

 
ダンパーをカットすると図のようになります。

 



 

 

ケースがあり、その中にピストンやロッドが入っています。

 

そして中はオイルで満たされています。

 
オイルで満たされたケース内をピストンが往復するわけですね。

 
このピストンですが小さな穴が空いています。
(図では分かりやすくするために書いてありますが、実際はもっと複雑です。)

 



 

 



 

 
ピストンが往復する時にオイルはこの小さな穴を通ります。

 

すると抵抗が発生します。

 

これが減衰力です。

 

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減衰力調整式ダンパーの仕組み

車の車高を落としたりとチューニングする時に使う物が【車高調整式サスペンション】です。

 
いわゆる【車高調】ですね。

 
この車高調には減衰力の調整ができるタイプが多く存在します。

 
ロッド先端、またはケース底にあるダイヤルを回して減衰力を調整するのですが、ここでその仕組みに気がついた方もいるでしょう。

 

 
そう!

 

 
減衰力を強くしたり弱くしたりするにはピストンの穴の大きさを変えれば良いのです!

 
穴が小さければオイルが通る時の抵抗は大きくなって減衰力が強くなり、穴を大きくすれば抵抗は小さくなって減衰力は弱くなります。

 

なので減衰力調整式のダンパーにはダイヤルが付いていて、ダイヤルを回すことで穴の大きさを変えているのです。

 

 

伸び方向の減衰力と縮み方向の減衰力

もう少し減衰力について掘り下げて解説していきましょう。

 
ダンパーは伸び方向と縮み方向で減衰力が違います。

 
どっちの減衰力が大きいと思いますか?

 

 

正解は
【伸び方向の減衰力が大きい】
です。

 

 
縮み方向の減衰力が伸び方向より大きいと、車の動きが悪くなってしまうのです。

 
例えばブレーキをかけた時に縮み方向の減衰力が大きいと、車の前方はあまり沈み込まずに後方が上に上がろうとしてしまいます。

 
これだと前方のタイヤに車重が乗らずに制動距離が伸びてしまうだけではなく、後ろが浮き気味になるため不安になって、最悪スピンしてしまいます。

 
縮み方向より伸び方向の減衰力が大きければ、車の前方はしっかりと沈み込み車重をタイヤに乗せることもできますし、後方も浮き気味にならないので車は安定します。

 

 

これは車が曲がっている時も同じ事が言えるのです。

 
なのでダンパーの減衰力は縮み方向よりも伸び方向の方が減衰力は強いのです。

 

 

 

伸び縮み方向減衰力調整式ダンパー

車高調には伸び側と縮み側を別々に減衰力を調整できるタイプがあります。

 

そのダンパーの事を【2way式】と呼びます。

 

通常の減衰力調整式ダンパーで減衰力を調整するとどちらも強くなりますが、2way式はコースや走らせ方にピッタリ合うセッティングが可能になります。

 

 

ただしセッティングの幅が広すぎるために、車の動きや仕組みを理解している方でないとセッティングができません。

 
現在の車高調は2way式ではなくても高性能の物が多いので、一般的なタイプで十分に対応できるでしょう。

 

3way式ダンパー

2way式よりもさらに複雑なタイプのダンパーです。

 

2way式よりもさらにセッティングの幅が広がります。

 
伸び縮みの他に何があるのか…?

 
それは【高負荷時と低負荷時の減衰力】です。

 
緩いコーナーを曲がったり、軽いブレーキングでは車のサスペンションに掛かる力は小さいためゆっくりと動きます。

 

 

これは低負荷の動きです。

 

 

急なコーナーやフルブレーキングでは車のサスペンションに掛かる力は大きいので素早く動きます。

 

 

これは高負荷の動きです。

 

 

低負荷時にはサスペンションの動きをしなやかにしたいけど、フルブレーキングではしっかりと減衰力を上げて姿勢を良くしたい

 

 

そんな時に役に立ちます。
ただし本当にセッティングの幅が広すぎるため初心者の方ではセッティングがなかなか決まりません。

 
色々試した結果何が良いのか分からなくなった…

 
なんて事もあるので注意が必要です。

 
ですが、運転が上手くなってくるとこの機能が大きな武器になってきます。

 

 

 

減衰力セッティングの方法

減衰力は基本的にロッドやサスペンション底部のダイヤルを回して調整します。

 

サスペンションにより調整幅は違いますが、最近は32段調整等のセッティング幅が広いタイプもあります。

 
ベストな減衰力の合わせ方は人により違ってきますが、基本的に車の姿勢を良くしたりするために使います。

 
スポーツ走行における減衰力のセッティング方法は【意外と知らない?減衰力の合わせ方!セッティングの方法を紹介】にて解説してあるので、ご参考にしてみてください。

 

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減衰力調整にありがちな勘違い

減衰力の調整をする方にはよく『車のロールを抑えるために固くする』という方がいます。

 
これは正解であり間違いでもあります。

 
車のロール(コーナリング中の傾き)は基本的にスプリングにより制御されています。

 
スプリングが固ければ固いほどコーナリング中のロールは減ってきます。

 
またスタビライザーもロールを抑える働きをしますが、スタビライザーのみを強化するとデメリットの方が大きくなるためオススメできません。

 
ではダンパーの減衰力を強くするとどうなるのか?

 

 
答えは【動きがゆっくりになる】です。

 

 
減衰力を強くすると抵抗も大きくなるためにロールが減ったかのように思ってしまうのです。

 
ロールがゆっくりになる分今までで通りに走行するとロール量が減るため、ロールが減ったと良い結果になるため勘違いしやすいんですね

 

 

まとめ

車の乗り心地や運動性能を良くするために必要なサスペンションですが、その中のダンパーはかなり重要です。

 

ダンパーによる減衰力で車体の揺れを抑えたり、安定性を上げています。

 

車検時にダンパーからオイルが漏れていると絶対交換しなければいけない理由も分かりますよね ♪

 

車高調では減衰力を調整できる物もあります。

 

色々減衰力の調整を自分でしてみて車の動きの変化を感じてみるのも楽しいですよ ♪

 
それでは本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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