おは、こんにち、こんばんは☆初めましての方は初めまして♪ちゃまです☆
以前【MRの運転方法】という記事を書きましたが、鈴鹿サーキットを初めて走ってみて気がついた点等がありますので、改めて記事にします。
(注:専門用語が出てきます。わからない人はまずサーキット用語集を確認してください。)
まずはMR車の基本特性をおさらいしてみましょう。
(あえて画像等で解説は致しません。画像により先入観が入ってしまうと思うので、記事を読む際はお手数ですが自身でイメージしてみてください。)
• メリット&デメリット
MRのメリットですが• フロントが軽い
• トラクションがかかりやすい
• ブレーキの姿勢が安定する
• 路面の状態が分かりやすい
の4点が主だと思います。
そしてデメリットが
• アンダーオーバー
• リヤが重い
• フロント荷重が乗りにくい
の3点が主だと思います。
これらの特性はセッティング等で伸ばしたり緩和させたりできます。
しかし、デメリットを完全に消し去る事はできません!
なぜなら、それがMRの基本特性だからです!
例えば
「フロントの荷重が乗りにくくてアンダーが出るから、フロントの車高を下げよう」
これも一つのセッティング方法です。
しかしフロントの入りは良くなりますが、次はオーバーが多発するようになります。
それを嫌い車高はそのままで、フロントタイヤを太くすればグリップが上がりアンダーは減りますが、同時にフロントの入りは悪くなります。
そして面圧が下がることにより荷重がより乗りにくくなってしまいます。
何をするにも良くなる点と悪くなる点が出てきます。
セッティングをするならこの基本特性をしっかり理解して、メリットよりもデメリットを考えましょう。
• ドライビング方法
いよいよ本題ですね。先ほどのメリット&デメリットを理解すれば難しくはありません。
他の駆動方式もメリット&デメリットさえ理解すれば、自ずと運転方法は見えてきます。
さてMRの運転方法です。
まずはザッと手順を見てみましょう。
1. ストレートで減速
↓
2. コーナー進入
↓
3. クリップポイント通過
↓
4. 立ち上がりで加速
主にこの4点ですね。
当たり前ですが、MRだろうとFFだろうとこれは変わりません。
違うのはこれらの処理方法です。
1. ストレートで減速
ストレートで減速するのは当たり前ですが、どこでブレーキを踏みますか?
コーナー直前ですか?
それともコーナー手前ですか?
荷重の乗りにくいMRのブレーキングポイントは
コーナー手前
です!
荷重が乗りにくいならブレーキを残し続けて荷重を乗せる方が良いのでは?
それは間違いです。
基本特性を思い出してください。
荷重が乗りにくいのはデメリットです。
ブレーキを残し続けるのはデメリットを消そうとしている運転方法です。
ならメリットは何でしたか?
フロントが軽い
がメリットですね。
フロントが軽いということは、ノーズが入りやすいということです。
いつまでも荷重を乗せようとするブレーキはNGです。
それよりも早目に減速を終えて、ノーズを入れていく方が何倍も速く走れます。
荷重を乗せて曲がった方が速いと思いますが、それは【4. 立ち上がり】で解説します。
とにかくコーナー手前でブレーキを終了させておき、ブレーキをリリースさせながら進入していってください。
2. コーナー進入
ストレートでしっかりと減速させていれば、とても簡単です。
ブレーキをリリースしながらハンドルを切っていけば曲がっていきます。
ここで大切なのが《切りすぎない》ことです!
荷重の乗りにくいMRは、当然フロントに乗る荷重は少ないです。
それなのにハンドルをたくさん切っても意味がありません。
タイヤの限界を超え、アンダーステアになるか、タイヤが抵抗になりコーナリングスピードが低くなってしまいます。
そしてデメリットである、リヤの重さが悪さをしだす可能性が高くなります。
ハンドルを切りすぎることにより、急激な慣性が働きます。
リヤの重いMRは当然リヤの慣性が強いので、そのままオーバーを引き起こします。
しっかり減速していて、ちゃんとブレーキをリリースしていけば絶対に曲がります!
コーナー進入で全てが決まると言っても過言ではないので、慌てずキッチリとタイヤの状態を把握しながらクリップポイントを目指してください。
3. クリップポイント通過
コーナー進入の次はクリップポイントです。
1 と 2 が失敗していれば、このクリップポイントには絶対に乗れません。
1と2を意識しすぎると失敗する可能性が高くなるので、2に入る前にしっかりとクリップポイントに目線を送っていれば意外とスムーズにできるはずです。
このクリップポイントもかなり大切です。
単にポイントを通ると言っても、曲がりながら通過するのか、直線的に通過するのかではかなり違います。
そしてクリップポイントを手前に取るのか、奥に取るのかでもかなり変わります。
ただ言えるのが
絶対にクリップポイントを外すな!
です。
クリップポイントを外せば立ち上がりに大きな損失を出してしまうので、しっかりとクリップポイントを通過しましょう。
ではどのクリップポイントが速いのでしょうか?
答えは
【車によって違う】
です。
ハイパワー車やローパワー車、それにアンダーな車やオーバーな車によって変わるので、ココという答えはありません…
こればかりは自分の車に合わせないといけないのですが、立ち上がり方によって答えが出てきます。
4. 立ち上がりで加速
さぁ最後の仕上げです!
ケーキで言うとデコレーションですね。
ちゃんとしないと美味しく見えません。笑
先ほどののクリップポイントは立ち上がりで決まるのですが、おそらくMR車なら小回りの奥にクリップを取っても大丈夫だと思います。
メリットのフロントが軽くノーズが入りやすい事と、デメリットのアンダーが出やすいことを考えてのクリップポイントです。
手前でクリップを取ってしまえば、アクセルオンでアンダーが立ち上がりまで続きます。
奥でクリップを取ってもストレートでしっかり減速をし、コーナー進入でちゃんとノーズが入っていれば、速いスピードでコーナリングしてきているはずです。
アクセルを焦って踏む必要はありません。
奥のクリップポイントまでしっかりとたどり着けば、後はアクセルを踏み込んでいくだけです。
1で「荷重を乗せて曲がった方が速いと思いますよね?」と言ったのを思い出してください。
なぜ荷重を乗せた方が立ち上がりで不利なのでしょう?
MRのメリットは【トラクションがかけやすい】です。
いつまでも荷重をかけていては加速できません。
せっかくのメリットを潰してしまいます。
そのメリットを活かすためにも、早く減速をして、しっかりと立ち上がりでトラクションをかけることが大切です。
間違ってはいけないのが
【トラクションがかけやすい=早くアクセルを踏める】
ではないということです!
トラクションのかかるMRですが、それではアンダーが出てしまいます。
正解は
【どの駆動方式よりも、アクセルを開ける量が多い】
ということです。
FFが立ち上がりで60%しかアクセルを開けれないとすれば、MRは80%でアクセルを開けられるということです!
この意味を間違えている人はかなり多いと思います。
アクセルを早く踏みたいなら、もっとコーナー手前での減速が必要になりますが、それもメリットであるノーズの入りやすさを消してしまうのでNGです。
せっかくノーズが入りやすいので、速いコーナリングをしましょう。
話が少しズレてしまいましたが、MRのトラクションの意味を間違えないでください!
• タイヤの役割を間違えない
他の駆動方式にも言えますが、フロントで曲げようとしてもいけません!フロントの仕事は【ノーズを入れる】ことです。
フロントで曲げようとする人はタイヤを見れば一目瞭然です。
タイヤの外側と内側ではかなり違った削れ方をしています。
そしてサイドウォールがギザギザに削れています。
これはタイヤをこじっている証拠ですね。
タイヤをこじる運転は良くありません。
1. 曲がらないからハンドルを切り足す
↓
2. タイヤの限界を超え、アンダーステア
↓
3. しかしハンドルは戻せない
↓
4. 内圧がどんどん上がる
↓
5. 偏摩耗
おそらくこのようなローテーションでしょう…
こじる理由は【コーナー進入の失敗】です。
フロントタイヤはこのコーナー進入のみに使うと思ってください!
コーナー進入で向きが変われば、絶対にそれ以上ハンドルを切る必要はありません。
向きが変われば後はリヤタイヤの仕事です。
だって後は加速させるだけですから。
イメージでは
コーナー前半はフロントタイヤ
コーナー後半はリヤタイヤ
と考えながら走ればスムーズにいくはずです。
• その他
大きなサーキットでありがちなのが【無理にアウト•イン•アウトをする】ということです。確かにアウト•イン•アウトは基本ですが、全てに当てはまるわけではありません!
コーナーによっては【アウト•イン•イン】もありますし、【イン•イン•アウト】もあります。
速く走らせるためには、全てのコーナーを速くする必要がない場合があります。
ヘアピンの次に高速コーナーがあれば、進入速度よりも立ち上がり速度を重視することも多々あります。
確かにヘアピンもボトムスピードを落とさずに行ければ速いのですが、あえてボトムスピードを落として早目にアクセルを踏めるようにすることで、次のコーナーの速度を上げるわけですね。
これはそのコースを走っているうちにだんだんと理解できてきます。
他にも見受けられるのが、コース幅いっぱいを使い切ろうとする人です。
コース幅を使い切る時は、その方がコーナリングスピードが速くなる時です。
どのラインでもコーナリングスピードが変わらなければ、コース幅いっぱいを使う必要はありません。
私の中での格言は
【曲がれるならインベタ!】
です。笑
コーナリングスピードが同じならインベタの方が断然速いですからね!
人により走り方は色々ありますが、速い人は絶対に基本をしっかり学んだ上でオリジナルを組み込んでいます。
「私はこうだから」「俺は人と違うから」と思っている人は、きっと壁にぶち当たるのが早いはずです。
そしてその壁を乗り越えられずに挫折するか、車の特性を変えようとセッティングを崩すかです。
私も昔はそうでした。
ある程度速くはなりますが、そこで止まってしまうのです。
そして闇雲にコーナーに突っ込んでみたり、ハンドルを切ってみたりしますが、ほとんど意味はありません…
なのでしっかり車の基本特性と、走らせ方を練習していってください!
絶対にそれが1番の近道です!
それでは本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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